超音波で液体を微細ミストにし、加熱せず分離・濃縮する

超音波や微細ミストで液体を霧化し、ミストの粒径・生成しやすさの違いを利用して分離・濃縮する技術。CO₂吸収液を微細ミスト化して排ガスからCO₂を回収する応用も開発している。

ナノミストテクノロジーズ株式会社 徳島大学・大阪大学・鹿児島大学発 / 徳島県 鳴門市 / 2011年設立
研究発の技術 超音波霧化 霧化分離 液体分離・濃縮 産業廃水処理 VOC回収 CO₂回収
実用化の段階
研究実証販売
JST資料は霧化分離装置が販売開始済みと記載し、会社は2017年に船舶用装置を初出荷、2019年にラボ装置、2020年に標準・パッケージ型装置の出荷・販売開始を公表している。CO₂回収装置はNEDO等の研究開発段階。
4製品
6提携・顧客
20特許
16出資者

しくみ

解こうとしている課題

蒸発・蒸留による液体分離は加熱・加圧にエネルギーを要し、コストやCO₂排出が大きい。産業廃液の処理や、排ガスからのCO₂回収にも効率・コストの課題がある。

どう動くか

超音波振動子に通電して液体から数マイクロメートル以下のミストを作り、粒径に応じて送風や分級器で分け、冷却して液体として回収する。加熱・加圧による蒸留と異なり、液体を沸騰させずに分離できる。会社・JSTは省エネルギー性を利点として説明している。CO₂回収では吸収液を微細ミストにして気体との接触面積を増やし、吸収効率を高める設計。

できるようになること

会社は廃液を濃縮して処分量を減らし、溶剤・有価物を回収する用途を示している。NEDO事業では、排ガス中のCO₂を回収してソーダ灰の原料に利用し、石灰石由来CO₂の置き換えを目指す。実装には用途ごとの装置設計や量産化が必要。

技術の出自:徳島大学 生物資源産業学部の研究成果。超音波霧化分離は徳島大学との共同研究に由来し、超音波振動子の劣化を遠隔検知するシステムも共同開発。 出典1 出典2 出典3

使われる場面

  • 産業廃液・排水の濃縮、減容、再利用
  • 食品・飲料の濃縮やアルコール分離
  • 溶剤・VOCの回収、精製
  • 船舶のEGRプロセス水処理
  • 排ガス中CO₂の回収と炭酸塩原料への利用

優位性の主張

会社の主張
超音波で数マイクロメートル以下のミストを生成し、粒径に応じて分離して冷却回収する独自方式。加熱・加圧が不要で、環境負荷とコストを抑えられるとJST資料で説明されている。 出典
会社の主張
廃水の減容率は流体性状によるが最大約100分の1、蒸留装置に比べエネルギー使用量を約3~7割、CO₂排出量を約4~8割削減できると会社が説明。 出典
会社の主張
船舶用EGRプロセス水処理装置について、従来方式と比べ設置面積75%減、導入コスト50%減、消費電力90%減を実現したと会社が発表。 出典

製品・サービス

販売中
超音波霧化分離装置(大規模・中規模・研究用)

液体を非加熱で分離・濃縮する装置。食品、廃液処理、研究・実験など用途に応じて設計。 出典

食品・飲料、化学、製造業、廃水処理事業者、研究機関
販売中
廃水減容化装置 リキッドレデューサー

超音波霧化分離を使い、廃水を濃縮して処理・運搬する量を減らす装置。 出典

工場、廃水処理事業者、産業廃棄物処理事業者
販売中
EGR Process Water Treatment System

船舶のEGR排ガス洗浄後の汚水から煤や硫黄分などを除去する処理システム。 出典

船舶・造船事業者
試験導入
ナノミスト式CO₂回収装置

微細ミスト化した吸収液で排ガス中のCO₂を回収し、炭酸塩原料への利用を目指す装置技術。 出典

発電所、化学・素材工場、炭酸塩製造事業者

これまでの歩み 新しい順

2024-12
助成
科学技術振興機構(JST)「A-STEP 実装支援(返済型)「普及型超音波霧化分離装置の開発」」 出典
2024-12
共同開発
国立大学法人徳島大学:霧化分離の研究成果を提供し、振動子劣化の遠隔検知システムを共同開発。 出典
2022-07
資金調達
金額は非公表。りそなキャピタル株式会社(りそなキャピタル6号投資事業組合)、株式会社りそな銀行 出典
2020-09
助成
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)「次世代火力発電等技術開発/微細ミスト技術によるCO₂回収技術及び炭酸塩生成技術の研究開発」 出典(Gビズインフォ)
2020-07
共同開発
双日株式会社:トクヤマとともに、微細ミストによる排ガスCO₂回収・炭酸塩生成のNEDO事業を実施。 出典
2019-12
海外特許
米国:会社概要に、米国特許17件を保有と記載(2019年12月時点)。 出典
2019-06
販売提携
アズワン株式会社:研究用の標準・簡易ラボ装置を販売。 出典
2018-10
資金調達
1.5億円。大阪大学ベンチャーキャピタル株式会社(OUVC1号投資事業有限責任組合) 出典
残りの7件を表示
2017-12
顧客
常石造船株式会社:共同研究開発した船舶用EGRプロセス水処理装置を初出荷。 出典
2017-06
共同開発
東京エレクトロン デバイス株式会社:霧化分離装置の性能向上、量産対応、品質管理などで共同開発。 出典
2017-03
資金調達
1億円。あわぎん地方創生投資事業有限責任組合 出典
2015-07
資金調達
5.5億円。株式会社産業革新機構(INCJ)、ツネイシパートナーズ株式会社(TVC1号投資事業有限責任組合)、フューチャーベンチャーキャピタル株式会社(えひめベンチャーファンド2013)、株式会社愛媛銀行 出典
2012-10
海外
米国:米日協会のTOMODACHI東北チャレンジで海水淡水化技術がグランプリを受賞。JETROは同社を輸出有望案件として支援していたと報道。 出典
2012-01
受賞
徳島ニュービジネス協議会、米日協会「徳島ニュービジネス支援賞、米日協会ベンチャーコンペグランプリ」 出典
2009-07
受賞
経済産業省 四国経済産業局「第3回ものづくり日本大賞 四国経済産業局長賞」 出典

提携先・顧客

顧客
常石造船株式会社 共同研究開発した船舶用EGRプロセス水処理装置を初出荷。 出典
共同開発
東京エレクトロン デバイス株式会社 霧化分離装置の性能向上、量産対応、品質管理などで共同開発。 出典
共同開発
双日株式会社 トクヤマとともに、微細ミストによる排ガスCO₂回収・炭酸塩生成のNEDO事業を実施。 出典
共同開発
株式会社トクヤマ 双日とともに、排ガスCO₂回収と炭酸塩原料化のNEDO事業を実施。 出典
共同開発
国立大学法人徳島大学 霧化分離の研究成果を提供し、振動子劣化の遠隔検知システムを共同開発。 出典
販売提携
アズワン株式会社 研究用の標準・簡易ラボ装置を販売。 出典

特許

20 件 出典(Gビズインフォ)
gBizINFOの法人番号ページで表示される特許件数。出願人検索の公開表示に基づく確認範囲の件数で、個別ファミリーや権利状態の網羅確認ではない。
主な分野化学工学・液体分離/霧化分離、環境技術・廃水処理、CO₂回収・炭酸塩生成、食品・溶剤の濃縮/分離
海外出願True
特許6613519「霧化分離方法と霧化分離装置」 ナノミストテクノロジーズ株式会社 / 登録 出典
JP7743060B2「溶解方法」 Nanomist Technologies Co Ltd / 登録・Active(Google Patents表示) 出典
WO2012105654A1「海水の淡水化装置」 Google Patentsの公報記録で確認した出願人情報に基づく / 国際公開。各国の権利状態は個別確認が必要 出典

会社の規模

従業員13名 出典
資本金6,500万円(2025-04-01時点) 出典
大学との関係共同研究ベンチャー
決算期売上高純利益純資産総資産
2022-09-30—-2,405万円—2.62億円 出典
2018-09-30—-7,504万円—2.04億円 出典

決算公告など、公表された数字だけ。

大学との関係

共同研究
大阪大学 大阪大学、徳島大学とともに、NEDOのカーボンリサイクル関連事業を受託したと会社が公表。 出典
共同研究
徳島大学 大阪大学、徳島大学とともに、NEDOのカーボンリサイクル関連事業を受託したと会社が公表。 出典
大学の出資
大阪大学 大阪大学ベンチャーキャピタル(OUVC)から資本参加を受けたと会社が公表。OUVCの投資実績にも同社が掲載されている。 出典

出資者(公開情報で確認できた16社)

事業会社(CVCを含む) 2独立系VC 3銀行・金融機関系 7大学系(大学VC・大学) 1公的機関・財団 3

会社や出資者の発表から確認した。出資者の種類は、AIが社名から付けたもの。個人の株主は載せていない。*は、出典のページで社名を機械的に照合できなかったもの。

調査日:2026-10-03
このページの出典:20件
法人番号:9480001006551
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