金属と有機分子の多孔材で、混合ガスからCO2などを分離・回収

金属イオンと有機分子からなる多孔性材料MOFを設計・合成し、ガスの選択的な吸着・分離・回収に使う材料、評価装置、成形体、機器を開発する技術。

SyncMOF株式会社 愛知県 名古屋市 / 2019年設立
研究発の技術 金属有機構造体(MOF/PCP) ガス分離 ガス吸着・貯蔵 CO2回収 直接空気回収(DAC) アンモニアリサイクル
清算 2026年6月16日付の官報に同社の解散公告が掲載され、MOF事業は2026年1月30日にダイセキへ譲渡されました(官報公告の掲載情報、ダイセキの事業譲受完了発表。
実用化の段階
研究実証販売
CO2回収装置の実演・展示と、東邦ガスとの温度スイング式CO2回収実証が公表されている一方、主力技術全体の販売規模や継続的な販売実績は確認できない。
4製品
5提携・顧客
4特許
0出資者

しくみ

解こうとしている課題

CO2やアンモニアなど、混合ガスから目的成分を選択的に分離・回収し、粉末材料を実際の装置で使える形にする課題に取り組む。

どう動くか

MOFは金属イオンと有機配位子がつくるナノサイズの空間を持ち、材料の構造や化学的性質を調整して、特定の分子を選択的に取り込みやすくする。吸着したガスは温度差などで脱着・回収する。SyncMOFは材料の選定から成形、装置設計までを手がけ、吸着測定とX線・分光測定を組み合わせた評価にも取り組む。MOFを粉末のままではなく機器に組み込むことを重視している。

できるようになること

工場排ガスや空気からCO2を回収し、アンモニアなどのガス資源を再利用する用途を目指す。東邦ガスはSyncMOFと製造した吸着材を使う実証で、排熱を利用し、従来取り組んだ他方式に比べ電力消費量を約8割削減することを目標として公表した。

技術の出自:名古屋大学発ベンチャー。名古屋大学大学院工学研究科 応用物質化学専攻・固体化学分野のMOF/PCP研究との関連が公表されている。 出典1 出典2 出典3

使われる場面

  • 工場排ガスからのCO2分離・回収
  • 大気からのCO2直接回収(DAC)
  • アンモニアの回収・リサイクル
  • 水素などガス資源の濃縮・貯蔵
  • 工業ガス中の不純物除去
  • MOF材料の性能評価・研究開発

優位性の主張

会社の主張
MOFの選定から装置設計まで一貫して対応できると会社が説明している。
会社の主張
MOFを含む成形体の開発、大量合成について、トンレベルでの合成に成功したと会社が主張している。公開ページ上では対象材料・条件などの詳細は確認できない。
大学の発表
吸着測定とX線回折・分光測定を同時に行う独自システムを持ち、世界で同研究室のみが可能な測定技術と大学研究室が説明している。 出典
第三者の評価
MOFの開発・評価に加え、精密測定やガス分離装置の設計・製造を行う特殊技術を持つと、NEDO掲載資料内の第三者解説が紹介している。 出典

製品・サービス

販売中
MOF ANALYZER(ガス測定評価装置)

MOFのガス吸着性能を評価する専用装置。公開情報では価格や標準仕様は確認できない。

MOFを研究・開発する企業、大学、研究機関
販売中
Amunite(アムナイト)

MOFを使った新規吸脱着剤。アンモニアの回収・リサイクル用途でダイセキと共同事業に取り組んだ。 出典

アンモニアを扱う産業事業者
試験導入
Syllego(大気中CO2回収装置)

MOFを用い、移動中に大気中のCO2を回収する装置。スキー場での実演や展示が公表されている。

CO2回収・活用の実証を行う企業、自治体等
販売中
MOF選定・合成・成形・装置設計・コンサルティング

課題に応じたMOF選定、合成、粉末の成形加工、装置設計や技術支援を行う。

MOFの導入やガス分離・回収を検討する企業、研究機関

これまでの歩み 新しい順

2025-07
共同開発
荒川化学工業株式会社:MOFの量産化に共同で成功したとSyncMOFが公表。
2025-06
共同開発
株式会社コマツ:大阪・関西万博でSyncMOFとの共同プロジェクトを初公開したと会社が告知。
2024-02
実証
株式会社アジャイルエナジーX:再エネ、DAC、排熱利用などを組み合わせた循環経済モデルの実証でSyncMOFがDAC技術に協力。
2021-01
認定
J-Startup CENTRAL(中部経済産業局等)「J-Startup CENTRAL 選定」
2021-01
受賞
日本経済新聞社「第2回スタ★アトピッチJapan オーディエンス賞」
2020-01
共同開発
株式会社ダイセキ:Amuniteを用いたアンモニア回収・リサイクル事業に2020年以来取り組んだ。 出典

提携先・顧客

共同開発
株式会社ダイセキ Amuniteを用いたアンモニア回収・リサイクル事業に2020年以来取り組んだ。 出典
共同開発
株式会社東邦ガス SyncMOFと製造した吸着材を使い、排熱利用の温度スイング式CO2回収を実証。 出典
実証
株式会社アジャイルエナジーX 再エネ、DAC、排熱利用などを組み合わせた循環経済モデルの実証でSyncMOFがDAC技術に協力。
共同開発
荒川化学工業株式会社 MOFの量産化に共同で成功したとSyncMOFが公表。
共同開発
株式会社コマツ 大阪・関西万博でSyncMOFとの共同プロジェクトを初公開したと会社が告知。

特許

4 件 出典
Google PatentsでSyncMOF/Syncmof Inc.名義を検索し、主要な4ファミリーを確認。アンモニア回収ファミリーはWO・US等の公開を別レコードに記載しているため、掲載レコード数とは一致しない。
主な分野MOFを用いるガス処理・残量管理、CO2の温度スイング式物理吸着、MOF成形体の製造、アンモニア回収・リサイクル
共同出願人東邦ガス株式会社、株式会社ダイセキ
海外出願True
JP7050371B1 — ガス処理システム、ガス処理方法及び制御装置 SyncMOF株式会社 / 登録 出典
JP2025018159A — 温度スイング式物理吸着装置 SyncMOF株式会社、東邦ガス株式会社 / 公開・審査中 出典
JP7657436B1 — 金属有機構造体を備える成形体の製造方法 SyncMOF株式会社 / 登録 出典
WO2022270622A1 — アンモニア含有ガス又は液からのアンモニアリサイクル方法・装置 SyncMOF株式会社、株式会社ダイセキ / 国際公開。Google Patents上のWO出願はCeased表示 出典
US20240278175A1 — アンモニア含有ガス又は液からのアンモニアリサイクル方法・装置 SyncMOF Inc.、Daiseki Co., Ltd. / 公開出願 出典

会社の規模

大学との関係研究成果ベンチャー

大学との関係

大学の認定
名古屋大学 名古屋大学発ベンチャーの称号を授与されたと同社が公表。
大学の施設
名古屋大学 公的支援機関の入居企業紹介によると、2019年8月に名古屋医工連携インキュベータ(NALIC)へ入居。 出典
共同研究
名古屋大学 名古屋大学COI-NEXT拠点形成に参画し、未利用気体の変換技術開発に取り組んだと同社が公表。
共同研究
関西学院大学 名古屋大学COI-NEXTの拠点形成で、未利用気体の変換技術開発に共同で取り組んだと同社が公表。
調査日:2026-10-03
このページの出典:11件
法人番号:9180001137071
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