温度で細胞をはがし、酵素を使わずシート状に回収する

温度応答性ポリマーを表面に固定した培養器材で細胞を培養し、温度を下げて細胞間結合や細胞外マトリクスを保った細胞シートとして回収する技術。

株式会社セルシード 東京女子医科大学発 / 東京都 江東区 / 2001年設立
研究発の技術 再生医療 細胞シート工学 温度応答性ポリマー PIPAAm 細胞培養器材 CDMO
上場 公式会社情報に東証グロース市場(証券コード7776)への上場が記載され、2026年もIR・事業活動を継続している。
実用化の段階
研究実証販売
培養器材は販売中で受託製造実績もある一方、同種軟骨細胞シートは第Ⅲ相企業治験中で、治療製品としての販売承認取得は確認できない。
6製品
4提携・顧客
9特許
12出資者

しくみ

解こうとしている課題

通常の酵素処理による細胞回収では、細胞間結合や細胞外マトリクスが損なわれ、細胞をシート状のまま回収しにくい。

どう動くか

UpCell®表面には温度応答性ポリマーPIPAAmがナノメートルレベルで固定されている。製品説明では、約32℃を境に表面が細胞の付着しやすい状態から遊離しやすい状態へ変化し、20~25℃で10~30分ほど待つと、トリプシンなどの酵素を使わずに細胞をシート状で回収できる。シートを積層するなど、移植用組織への応用も研究されている。

できるようになること

細胞シートを移植用組織として利用し、角膜、軟骨などの組織修復を目指す研究・治療開発を支える。基盤器材や受託製造の提供を通じ、細胞シート研究と再生医療製品の開発・製造を支援する。これは会社・大学が示す応用領域と事業目的に基づく。

技術の出自:東京女子医科大学 先端生命医科学研究所。細胞シート工学、温度応答性細胞培養表面・ナノバイオインターフェイス技術。 出典1 出典2 出典3 出典4

使われる場面

  • 再生医療・細胞シート研究
  • 軟骨欠損・変形性膝関節症を対象とする軟骨再生
  • 角膜・心筋・歯根膜などの細胞シート研究
  • 幹細胞・研究用細胞の培養・回収
  • 再生医療等製品の製法開発・製造受託

優位性の主張

会社の主張
UpCell®は独自のナノ表面設計でPIPAAmを器材表面に固定し、温度を20~25℃に下げて待つことで、酵素を使わず細胞シートを回収できると説明している。 出典
会社の主張
同種軟骨細胞シートは、患者本人から軟骨を採取せずに移植でき、患者の負担や移植費用を抑えることが期待されると会社は説明している。 出典
大学の発表
温度応答性高分子のナノスケール化が細胞の接着・剥離能の発現に重要であると、東京女子医科大学の研究者による総説が説明している。 出典

製品・サービス

販売中
UpCell®

温度応答性細胞培養器材。細胞を培養し、温度を下げて細胞シートとして回収する。 出典

大学・研究機関、製薬・バイオ企業などの研究者
販売中
RepCell®

温度応答性表面を使い、短時間の温度処理で細胞を回収する培養器材。 出典

大学・研究機関、製薬・バイオ企業などの研究者
販売中
HydroCell®

細胞の付着を抑える超低付着性培養器材。 出典

大学・研究機関、製薬・バイオ企業などの研究者
販売中
細胞シート製法開発・製造受託(CDMO)

再生医療等製品の製法開発、細胞シートの受託製造、施設・申請支援などを提供する。 出典

再生医療等製品の開発を行う大学・研究機関、医療機関、企業
試験導入
同種軟骨細胞シート(CLS2901C)

軟骨組織由来細胞をシート状に培養し、変形性膝関節症を対象に開発中。第Ⅲ相企業治験を実施中。 出典

変形性膝関節症の患者。開発・治験段階。
試験導入
自己軟骨細胞シート

患者自身の軟骨細胞を培養したシートを軟骨欠損部に移植する先進医療B。製造を受託。 出典

東海大学の先進医療Bを受ける患者・実施医療機関

これまでの歩み 新しい順

2026-06
規制・認証
同種軟骨細胞シートCLS2901C(変形性膝関節症を対象とする第Ⅲ相企業治験が募集中。販売承認取得の公表は確認できず。) 出典
2026-01
資金調達
第25回新株予約権行使による調達。4.03億円。バークレイズ・バンク・ピーエルシー 出典
2025-11
資金調達
第25回新株予約権・第三者割当(発行決議時の予定額)。32.56億円。バークレイズ・バンク・ピーエルシー 出典
2023-05
資金調達
第24回新株予約権・第三者割当。19.93億円。バークレイズ・バンク・ピーエルシー 出典
2021-01
助成
AMED「再生医療の産業化に向けた評価基盤技術開発事業(再生・細胞医療・遺伝子治療産業化促進事業)」 出典
2021-01
提携
国立成育医療研究センター:同種軟骨細胞シート用の商業用組織の提供元として会社が公表。 出典
2020-01
共同開発
東海大学:自己・同種軟骨細胞シートの共同研究。先進医療B向けの自己シート製造を受託。 出典
2020-01
規制・認証
自己軟骨細胞シート(東海大学で先進医療Bとして実施。セルシードが製造受託。製造販売承認とは異なる。) 出典
残りの6件を表示
2018-10
規制・認証
再生医療等製品製造業許可(細胞培養センター)(2018年10月取得。CDMO施設でGCTP省令に準拠した製造・品質管理体制を整備。) 出典
2018-01
助成
AMED「再生医療の産業化に向けた評価基盤技術開発事業(再生医療シーズ開発加速支援)」 出典
2017-04
販売提携
MetaTech AP Inc.:台湾で食道再生上皮・軟骨再生シートの開発、製造、販売に関する独占的事業提携。 出典
2017-03
資金調達
第16回新株予約権・第三者割当。10.4億円。Evolution Biotech Fund 出典
2015-08
資金調達
第13回新株予約権・第三者割当。14億円。株式会社マイルストーン・キャピタル・マネジメント
2010-03
資金調達
新規上場時公募。21.6億円 出典

提携先・顧客

共同開発
東京女子医科大学 細胞シート工学の研究成果を基盤とし、細胞シート関連研究・製造受託でも連携。 出典
共同開発
東海大学 自己・同種軟骨細胞シートの共同研究。先進医療B向けの自己シート製造を受託。 出典
販売提携
MetaTech AP Inc. 台湾で食道再生上皮・軟骨再生シートの開発、製造、販売に関する独占的事業提携。 出典
提携
国立成育医療研究センター 同種軟骨細胞シート用の商業用組織の提供元として会社が公表。 出典

特許

9 件 出典
Google PatentsでCellSeed Inc.および株式会社セルシードの出願人表記を検索し、器材・細胞シート製造関連の代表公報9件を確認。国別ファミリー重複を含むため総保有件数ではない。
主な分野温度応答性細胞培養器材・表面処理、細胞シートの製造、回収、移送、移植、組織再生用細胞シート、細胞培養容器・キット
海外出願True
WO2006093151A1 / JP4921353B2「培養細胞シート、製造方法及びその利用方法」 株式会社セルシード / 日本・米国・欧州等で登録公報あり。各国の現状は個別公報を要確認。 出典
JP5755882B2 / WO2010044417「温度応答性細胞培養器材及びその製造方法」 株式会社セルシード / 日本登録。Google Patents表示はActive。 出典
US9598668B2「Temperature-responsive cell culture substrate and method for producing the same」 CellSeed Inc. / 米国登録。Google Patents表示はActive。 出典
EP2348099B1「Temperature-responsive cell culture substrate and method for producing the same」 CellSeed Inc. / 欧州登録。Google Patents表示はActive。 出典
残りの5件を表示
EP2617438A1「Middle ear mucous membrane-like cell sheet, production method therefor and utilization thereof」 株式会社セルシード、東京女子医科大学、東京慈恵会医科大学 / 欧州出願。Google Patentsでは登録公報の発行を確認。 出典
JP5752164B2「Cell culture support, and method for producing the same」 大日本印刷株式会社、株式会社セルシード、東京女子医科大学 / 日本登録。 出典
JP7053065B1 / WO2022118889A1「細胞シート製造用細胞培養器材、回収用支持体、及び細胞シート製造用キット」 株式会社セルシード / 日本登録。WO出願あり。 出典
US12097302B2「Method for producing a cultured cell sheet for tissue regeneration」 株式会社セルシード、東海大学 / 米国登録。 出典
US20240010963A1「Cell culture device for producing cell sheet, kit for producing cell sheet and method for producing cell sheet」 CellSeed Inc. / 米国出願。Google Patents表示はPending。 出典

会社の規模

従業員36名(2025-12-31時点) 出典(Gビズインフォ)
資本金22.56億円(2025-12-31時点) 出典
大学との関係研究成果ベンチャー
公式サイトcellseed.com
決算期売上高純利益純資産総資産
2025-12-318,368万円-11.04億円12.68億円16.56億円 出典
2024-12-311.93億円-8.6億円21.63億円24.33億円 出典

決算公告など、公表された数字だけ。

大学との関係

共同研究
東京女子医科大学 大学の産学連携情報に、セルシードとの「細胞シート工学の実用化に向けた研究」を共同研究として掲載。 出典

出資者(公開情報で確認できた12社)

大日本印刷株式会社Emmaus Medical, Inc.オリンパス株式会社株式会社マイルストーン・キャピタル・マネジメントEvolution Biotech Fundファストトラックイニシアティブ株式会社安田企業投資株式会社エーシーベンチャーズ株式会社バークレイズ・バンク・ピーエルシー三菱UFJキャピタル株式会社ニッセイ・キャピタル株式会社MUハンズオンキャピタル株式会社
事業会社(CVCを含む) 3独立系VC 5銀行・金融機関系 4

会社や出資者の発表から確認した。出資者の種類は、AIが社名から付けたもの。個人の株主は載せていない。*は、出典のページで社名を機械的に照合できなかったもの。

調査日:2026-10-03
このページの出典:26件
法人番号:9011101031759
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