プルラン由来の粒子で薬剤を免疫細胞に届け、治療への応用を目指す

プルラン由来ナノ粒子でマクロファージや樹状細胞へ薬剤を選択的に届け、体内の免疫細胞を治療に役立つよう働かせる薬剤送達技術。

ユナイテッド・イミュニティ株式会社 三重県 津市 / 2016年設立
研究発の技術 薬剤送達システム(DDS) プルランナノ粒子(PNP) 脂質ナノ粒子(P-LNP) 免疫細胞標的化 in vivo細胞療法 がん免疫療法
実用化の段階
研究実証販売
UI-102は米国で第1/2相臨床試験を開始し、UI-201も過去の第1相試験の成果が公表されているが、承認・販売中の製品は確認できない。
4製品
5提携・顧客
3特許
17出資者

しくみ

解こうとしている課題

薬剤を狙った免疫細胞へ届けにくいことや、全身投与による副作用、従来の核酸送達粒子の細胞選択性・反復投与上の課題を解くことを目指す。

どう動くか

天然多糖プルランを用いるPNPは、低分子薬やペプチド、タンパク質などを包み込む自己組織化ナノ粒子。核酸用のP-LNPは従来のPEG脂質をコレステリルプルランに置き換えた設計で、プルランがDC-SIGN受容体に結合して標的細胞への送達を促す。会社は、免疫細胞への選択的送達と、PEGに関連する反復投与時の懸念を低減できる点を特徴としている。

できるようになること

免疫細胞を体内で直接改変・調節する治療やワクチンを実現し、固形がん、線維化疾患、感染症、自己免疫疾患などで新たな治療選択肢を提供することを目指している。

技術の出自:京都大学のプルランナノゲル研究を基盤とする。T-ignite関連の大学特許は京都大学・三重大学が出願人。基盤技術の一部で北海道大学との共同研究も公表されている。 出典1 出典2 出典3 出典4

使われる場面

  • 固形がん免疫療法
  • in vivo CARマクロファージ療法
  • 感染症ワクチン
  • 線維化疾患(MASH、特発性肺線維症など)
  • 自己免疫疾患・炎症性疾患

優位性の主張

会社の主張
プルランとDC-SIGNの結合を利用して、マクロファージや樹状細胞へ治療成分を選択的に届けると会社は説明している。 出典
会社の主張
P-LNPはPEG脂質をコレステリルプルランに置換したPEGフリー設計で、反復投与時の安全性・動態上の懸念を低減できると会社は主張している。 出典
大学の発表
京都大学などの研究発表では、プルランナノゲルを用いたワクチンが動物モデルでキラーT細胞誘導と感染防御を示し、製造工程が比較的簡便でスケールアップしやすい可能性が報告された。 出典

製品・サービス

実証
UI-102

TLR7/8作動薬をPNPに封入した固形がん向け治験薬。米国で第1/2相臨床試験中。 出典

進行・転移性固形がん患者。将来的な提供先は医療機関・製薬企業。
実証
UI-201

リンパ節標的型ナノ粒子ペプチドワクチン。TCR遺伝子改変T細胞療法との併用で第1相臨床試験の成果が公表された。 出典

軟部肉腫などのがん患者。現在の開発・提供状況は公表情報で確認できず。
研究段階
In vivo CAR-M

P-LNPでCARをコードするmRNAを送り、体内でCAR発現マクロファージを作る固形がん向け研究開発プログラム。 出典

難治性固形がん患者。将来的な提供先は医療機関・製薬企業。
研究段階
In vivo TIM4-マクロファージ

TIM4を発現するマクロファージを体内で作り、MASHや線維化疾患を治療することを目指す研究開発プログラム。 出典

MASH、特発性肺線維症などの患者。将来的な提供先は医療機関・製薬企業。

これまでの歩み 新しい順

2026-10
海外提携
スイス:ロシュと、進行固形がんを対象にUI-102と抗PD-L1抗体の併用を評価する臨床試験薬供給基本契約を締結。
2026-09
資金
第三者割当増資・新株予約権付融資。22億円。伊藤忠商事株式会社、Ono Venture Investment, Inc.、株式会社ベンチャーラボインベストメント、Saisei Capital Limited、株式会社東京大学エッジキャピタルパートナーズ、株式会社みずほキャピタル 出典
2026-09
助成
AMED創薬ベンチャーエコシステム強化事業(V-eco)。28億円 出典
2026-08
提携
コロンビア大学:TIM4発現マクロファージ治療の開発・商業化に関する全世界独占ライセンス。 出典
2026-08
規制・認証
UI-102の米国IND申請(FDAがINDをクリア。米国での第1/2相臨床試験を開始し、進行固形がん患者を登録中。) 出典
2024-11
受賞
Growth Industry Conference「GRIC2024 Healthcare Award」 出典
2024-07
共同開発
アストラゼネカ株式会社:免疫細胞選択的な核酸送達向け次世代脂質ナノ粒子を共同研究。 出典
2024-03
融資
ベンチャーデット。1.8億円。あおぞら企業投資株式会社 出典
残りの12件を表示
2023-09
資金調達
第三者割当増資。金額は非公表。Saisei Capital Limited、株式会社東京大学エッジキャピタルパートナーズ、東邦ホールディングス株式会社、株式会社ベンチャーラボインベストメント 出典
2023-09
助成
NEDOディープテック・スタートアップ支援事業。3億円 出典
2023-09
助成
NEDO「ディープテック・スタートアップ支援事業(mRNA等を免疫細胞選択的に送付する薬剤送達カプセルの開発)」 出典
2022-02
海外提携
韓国:BNC Korea社と、次世代COVID-19ワクチン技術に関する共同研究契約を締結。 出典
2022-02
共同開発
BNC Korea:次世代ナノ粒子型タンパク質ワクチン技術で共同研究契約。 出典
2021-09
資金調達
シリーズB。5億円。株式会社東京大学エッジキャピタルパートナーズ、KISCO株式会社 出典
2021-01
海外提携
米国:アステラス製薬の米国子会社Xyphos社と、次世代がん免疫療法の研究開発に関する共同研究契約を締結。 出典
2021-01
共同開発
Xyphos Biosciences:がん免疫療法プログラムについて共同研究契約を締結。
2020-12
資金調達
シリーズA2。金額は非公表。アクシル・キャピタル・パートナーズ有限責任事業組合 出典
2019-10
共同開発
カリフォルニア大学サンフランシスコ校:T-ignite技術を用いたがん免疫療法で研究材料移転契約を締結。 出典
2019-06
資金調達
シリーズA。金額は非公表。三菱UFJキャピタル株式会社、アクシル・キャピタル・パートナーズ有限責任事業組合 出典
2018-08
融資
シードラウンド。KISCO株式会社 出典

提携先・顧客

共同開発
アストラゼネカ株式会社 免疫細胞選択的な核酸送達向け次世代脂質ナノ粒子を共同研究。 出典
共同開発
BNC Korea 次世代ナノ粒子型タンパク質ワクチン技術で共同研究契約。 出典
共同開発
Xyphos Biosciences がん免疫療法プログラムについて共同研究契約を締結。
共同開発
カリフォルニア大学サンフランシスコ校 T-ignite技術を用いたがん免疫療法で研究材料移転契約を締結。 出典
提携
コロンビア大学 TIM4発現マクロファージ治療の開発・商業化に関する全世界独占ライセンス。 出典

特許

3 件 出典
Google Patentsと会社公表情報で確認した代表的な特許ファミリー3件。全保有・実施許諾特許の網羅数ではない。
主な分野プルラン被覆脂質ナノ粒子・核酸送達、修飾多糖複合体・免疫細胞標的化、T細胞誘導ワクチン・抗原提示
海外出願True
JP7599258B1/JP2024517587A「脂質粒子」(P-LNP) ユナイテッド・イミュニティ株式会社 / 日本で登録。Google Patents表示ではActive。 出典
WO2024190865A1/PCT/JP2024/009979「Lipid particle」および対応する海外出願 United Immunity Co Ltd / 国際公開済み。米国・欧州・豪州・中国・韓国・台湾などの対応出願を確認。各国の審査・登録状況は出願ごとに異なる。 出典
WO2022054207A1「Complex」/複合体 ユナイテッド・イミュニティ株式会社、国立大学法人京都大学 / 国際公開済み。Google PatentsではWO案件はCeased表示。各国移行案件の状況は個別確認が必要。 出典
特許第6558699号/US20190015490A1「T cell inducing vaccine containing an interepitope sequence that promotes antigen presentation」 京都大学・三重大学(大学特許。会社は独占的通常実施権を保有) / 日本・米国で成立した旨を会社が公表。 出典

会社の規模

資本金1億円(2026-10時点) 出典
公式サイトunitedimmunity.co.jp
決算期売上高純利益純資産総資産
2024-05-31——-1.51億円4.8億円 出典

決算公告など、公表された数字だけ。

大学との関係

ライセンス
Columbia University MASHの予防・治療に向け、TIM4発現マクロファージの開発・商業化に関する全世界独占ライセンスを取得。 出典
大学の施設
三重大学 三重大学キャンパス・インキュベータの入居企業として掲載。旧本店所在地も同施設内で、2022年に東京都へ移転した記録がある。 出典
共同研究
北海道大学 独自脂質の開発において共同研究を実施しているとNEDOの企業紹介に記載。 出典

出資者(公開情報で確認できた17社)

事業会社(CVCを含む) 4独立系VC 5銀行・金融機関系 5大学系(大学VC・大学) 3

会社や出資者の発表から確認した。出資者の種類は、AIが社名から付けたもの。個人の株主は載せていない。*は、出典のページで社名を機械的に照合できなかったもの。

調査日:2026-10-03
このページの出典:27件
法人番号:6190001025121
内容の誤りを知らせる