血液中の酵素を1分子ずつ測り、膵がんの早期発見を目指す

血液中の酵素活性を1分子単位で測定し、その活性パターンから膵がんなどの疾患を検出するリキッドバイオプシー技術。

コウソミル株式会社 東京大学・理化学研究所発 / 東京都 文京区 / 2022年設立
研究発の技術 リキッドバイオプシー 1分子計測 酵素活性計測 蛍光プローブ マイクロデバイス 体外診断
実用化の段階
研究実証販売
2025年7月から研究目的の検査受託を開始し、2026年3月には前向きフィージビリティ研究の初回登録を達成していますが、会社発表では薬事承認取得に向けた開発中で、検査は臨床研究参加が条件です。
2製品
6提携・顧客
3特許
6出資者

しくみ

解こうとしている課題

膵がんは早期診断に使える検査法が限られ、症状が乏しいため進行後に見つかることが多い。同社は、少量の血液から早期発見につながる情報を得る検査の確立を目指しています。

どう動くか

希釈した血液と複数色の蛍光性酵素基質を、微小なウェルが多数並ぶデバイスに入れ、確率的に酵素を1個以下ずつに分けます。酵素が基質を反応させると蛍光が生じるため、顕微鏡画像からウェルごとの酵素数や活性を読み取り、酵素活性プロファイルとして比較します。タンパク質の量だけでなく、活性や酵素サブタイプなどの違いを捉える設計です。

できるようになること

実用化が進めば、採血を使った検査で膵がんの可能性がある人を早期に見つけ、精密検査につなげる選択肢となることが期待されています。同社はほかのがんの診断や医薬品開発支援への応用も進めています。

技術の出自:東京大学大学院薬学系研究科(酵素活性の蛍光検出)・理化学研究所 開拓研究所(1分子計測)。JST START「1分子計測リキッドバイオプシーの事業化」。 出典1 出典2 出典3 出典4

使われる場面

  • 膵がんの早期発見を目指す血液スクリーニング
  • 他のがん種・疾患の早期診断バイオマーカー探索
  • 製薬企業向けの酵素活性バイオマーカー探索・薬効評価
  • コンパニオン診断薬の研究開発

優位性の主張

会社の主張
血中の酵素活性を1分子単位で測定し、タンパク質量だけを見る検査では捉えにくい機能の違いを評価できると説明しています。 出典
会社の主張
会社発表の臨床研究では、日米12施設の検体を用い、膵癌48例・非癌対照133例の検証群で、膵癌全病期の感度75.0%、特異度95.5%、ROC-AUC 0.91を報告。Stage I-IIの感度は71.9%。研究段階の成績で、一般診療での性能確認は継続中です。 出典
会社の主張
同社は100種以上の蛍光性酵素基質を開発し、複数種類の酵素活性やサブタイプを測定できると説明しています。 出典

製品・サービス

販売中
エンゼバー®すい臓がん

血液中の膵臓関連酵素4種の活性を測り、膵がんの可能性を判定する検査。現在は臨床研究への参加を条件に提供。 出典

健診・人間ドック受診者、医療機関、健診施設
試験導入
医薬品開発支援(酵素活性バイオマーカー測定)

酵素活性の測定を通じて、創薬研究のバイオマーカー探索や患者層別化、薬効評価を支援。 出典

製薬企業、医薬品・診断薬の研究開発機関

これまでの歩み 新しい順

2026-09
実証
公益財団法人三重県健康管理事業センター:エンゼバーを用いる膵がん検診研究に参加し、施設で検査を実施。 出典
2026-03
実証
JA尾道総合病院:エンゼバーを用いた前向き膵がん検診フィージビリティ研究の実施体制に参加。 出典
2026-03
規制・認証
エンゼバーすい臓がん検診フィージビリティ研究(UMIN000059647)(2026年3月に第1例登録を達成。全国79施設、目標症例数10,000人の前向き研究として実施。) 出典
2026-02
海外
米国:米国の学術集会で研究成果を発表し、FDAとの相談も実施。米国市場への展開を目指して開発を進め、米国向けの研究・臨床開発・事業開発体制を構築する方針を公表。 出典
2026-02
資金調達
シリーズA1。金額は非公表。株式会社デライト・ベンチャーズ、アニマルスピリッツ合同会社、ごうぎんキャピタル株式会社、ANRI株式会社、グリーンコア株式会社 出典
2025-08
規制・認証
体外診断用医薬品製造販売業許可(許可番号13E1X00082)(東京都の許可を2025年8月1日付で取得。検査の製造販売承認とは別の業許可。) 出典
2025-07
販売提携
株式会社ビー・エム・エル:医療機関からのエンゼバー検査受託を仲介。受託開始は2025年7月。 出典
2024-04
助成
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)「NEDO DTSU STSフェーズ「1分子計測リキッドバイオプシー事業の世界展開」」 出典
残りの5件を表示
2024-03
助成
NEDO DTSU STSフェーズ助成。4.99億円。NEDO 出典
2023-12
共同開発
武田薬品工業株式会社:酵素活性バイオマーカー測定を用いた創薬研究の共同研究。 出典
2023-11
資金調達
プレシリーズA。金額は非公表。株式会社Coral Capital、ANRI株式会社、グリーンコア株式会社 出典
2023-08
受賞
科学技術振興機構(JST)・新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)「大学発ベンチャー表彰2023 科学技術振興機構理事長賞」 出典
2023-04
共同開発
大阪公立大学:膵がん再発リスク検査および肝胆がん検査の開発に向けて初期検討。 出典

提携先・顧客

販売提携
株式会社ビー・エム・エル 医療機関からのエンゼバー検査受託を仲介。受託開始は2025年7月。 出典
共同開発
神戸大学 大学院医学研究科消化器内科学分野との共同研究を通じ、エンゼバーを開発。 出典
共同開発
大阪公立大学 膵がん再発リスク検査および肝胆がん検査の開発に向けて初期検討。 出典
共同開発
武田薬品工業株式会社 酵素活性バイオマーカー測定を用いた創薬研究の共同研究。 出典
実証
JA尾道総合病院 エンゼバーを用いた前向き膵がん検診フィージビリティ研究の実施体制に参加。 出典
実証
公益財団法人三重県健康管理事業センター エンゼバーを用いる膵がん検診研究に参加し、施設で検査を実施。 出典

特許

3 件 出典
Google Patentsでコウソミル名義および技術関連語を検索し、会社がライセンス導出を受けたと公的発表で確認できる関連特許ファミリーを3件記録。網羅調査ではありません。
主な分野酵素活性検出用蛍光プローブ、蛍光プローブライブラリーの合成・精製、マイクロデバイスによる1分子酵素活性測定
海外出願True
WO2020246616A1/JP7628233B2「ENPP活性検出用蛍光プローブ」 国立大学法人東京大学 / 日本で登録(JP7628233B2)。WO出願はGoogle Patents上でCeased表示。海外ファミリーの状態は各国公報で要確認。 出典
WO2022260135A1/JP7802305B2「固相抽出による蛍光プローブライブラリーの作製方法およびそれを用いる酵素活性測定方法」 国立大学法人東京大学・国立研究開発法人理化学研究所 / 日本で登録(JP7802305B2)。WO出願はGoogle Patents上でCeased表示。米国・欧州の出願記録あり。 出典
WO2023167305A1/JP2024504763A「酵素活性の検出方法およびその方法に用いる蛍光プローブ」 国立大学法人東京大学 / 日本・米国・欧州・中国・豪州・カナダの各国出願はGoogle Patents上で審査中。WO出願は同サイト上でCeased表示。 出典

会社の規模

従業員27名(2026-10-01時点) 出典
資本金5,999万円(2026-10時点) 出典
大学との関係研究成果ベンチャー
公式サイトcosomil.com
決算期売上高純利益純資産総資産
2024-12-31—-1.37億円—2.85億円 出典

決算公告など、公表された数字だけ。

大学との関係

大学の認定
理化学研究所 理研ベンチャーに認定された。公式発表によれば、この認定は制度移行に伴い2024年2月26日付で終了。 出典
大学の施設
東京大学 会社概要に所在地として東京大学アントレプレナープラザを記載。 出典
大学との関係
東京大学 東京大学大学院薬学系研究科の技術を事業化するJST STARTの研究開発・事業開発を経て設立されたと公表。 出典

出資者(公開情報で確認できた6社)

事業会社(CVCを含む) 1独立系VC 4銀行・金融機関系 1

会社や出資者の発表から確認した。出資者の種類は、AIが社名から付けたもの。個人の株主は載せていない。*は、出典のページで社名を機械的に照合できなかったもの。

調査日:2026-10-03
このページの出典:21件
法人番号:5010001225722
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