粘菌の動きをまねた計算機で工場の搬送計画を探す

粘菌の環境適応的な情報処理を数理化し、組合せ最適化問題を解くアメーバ型アルゴリズムと専用計算機を開発。現在は半導体工場の搬送計画などへの適用を進める。

Amoeba Energy株式会社 慶應義塾大学発 / 東京都 港区港南 / 2018年設立
研究発の技術 組合せ最適化 アメーバ型計算 非ノイマン型計算機 FPGA 専用半導体 ソフトロボット
実用化の段階
研究実証販売
FPGA上のアメーバコンピュータの共同開発や配送ロボットの実証例はある一方、会社は最適化エンジンの現在地を実証途上とし、半導体工場向け専用ASIC化を目指すとしている。
2製品
4提携・顧客
6特許
1出資者

しくみ

解こうとしている課題

工場や物流現場では、工程・設備・搬送車両などの制約を同時に考慮した計画が必要で、選択肢が膨大になる。会社は特に半導体工場内の搬送経路・時刻調整を課題として挙げている。

どう動くか

多数の状態が局所的に相互作用し、揺らぎを利用して解を探すアメーバの振る舞いを回路上で模倣する。会社は、並列性と確率的な揺らぎを使うことで、組合せ最適化問題の実行可能解を探す専用計算機を目指している。FPGA実装での共同開発例では、1枚のFPGA上で最大3万変数の問題を扱えると発表している。

できるようになること

会社は、製造・物流の現場で計画と搬送の調整を高速化し、現場の例外対応にかかる負担を減らすことを目指す。現時点では専用ASIC化と工場現場への適用は実証途上と説明している。

技術の出自:慶應義塾大学 環境情報学部の生物情報処理・複雑系分野、およびJSTさきがけ「アメーバ計算パラダイム:時空間ダイナミクスによる超高効率解探索」研究。北海道大学量子集積エレクトロニクス研究センターとの電子回路研究も公表されている。 出典1 出典2 出典3 出典4

使われる場面

  • 半導体工場の自動搬送システムの経路・時刻調整
  • 製造工程・物流のスケジューリング
  • 倉庫内の自動搬送車両の経路最適化
  • 集合住宅向けラストワンマイル配送ロボット

優位性の主張

会社の主張
会社発表のFPGA共同開発では、1枚のFPGAで最大3万変数の組合せ最適化問題をプログラムして解けるとしている。発表上の性能値で、比較条件の記載は限定的。 出典
会社の主張
会社は、アメーバ型の計算原理をアナログ回路、デジタル回路、超伝導回路、熱揺らぎ素子、量子ドットなど異なる物質上で実装できるとしている。 出典
第三者の評価
電子情報通信学会誌の解説では、電子アメーバを組合せ最適化問題に特化した非ノイマン型専用計算機の一種として紹介している。 出典

製品・サービス

試験導入
アメーバ最適化エンジン AMOEBA

粘菌型アルゴリズムを用いて、工場搬送などの組合せ最適化を行う計算エンジン。FPGA実装を開発中。 出典

半導体製造・物流設備メーカー、製造・物流事業者
実証
Amoeba GO-1

柔らかいクローラで段差や階段を越え、荷物を運ぶ自律走行型ソフトロボット。過去に配送実証を実施。 出典

物流事業者、住宅・施設向け配送事業者

これまでの歩み 新しい順

2023-08
資金調達
シードラウンド。金額は非公表。DNX Ventures 出典
2022-10
提携
慶應義塾大学:JST共創の場形成支援プログラムの研究拠点に参画。 出典
2021-03
共同開発
株式会社ベクトロジー:AmoebaSATを同社のFPGA技術で実装し、アメーバコンピュータを共同開発。 出典
2020-11
共同開発
北海道大学:アナログ電子アメーバと関連回路について共同研究を公表。 出典
2020-01
実証
日本郵便株式会社:Amoeba GO-1を用い、集合住宅向け配送を想定した置き配の実証実験を実施。 出典
2019-05
海外出展
カナダ:2019年5月、モントリオール開催のICRA 2019でスタートアップブースに出展し、ソフトロボットを展示した。 出典

提携先・顧客

共同開発
株式会社ベクトロジー AmoebaSATを同社のFPGA技術で実装し、アメーバコンピュータを共同開発。 出典
共同開発
北海道大学 アナログ電子アメーバと関連回路について共同研究を公表。 出典
実証
日本郵便株式会社 Amoeba GO-1を用い、集合住宅向け配送を想定した置き配の実証実験を実施。 出典
提携
慶應義塾大学 JST共創の場形成支援プログラムの研究拠点に参画。 出典

特許

6 件
会社公式の特許一覧、Google Patents、J-GLOBALで今回確認できた関連出願・登録の6件。特許ファミリーを完全に網羅した件数ではない。
主な分野組合せ最適化の解探索回路・計算システム、経路計画・演算装置、移動ロボット・制御方法
共同出願人北海道大学
海外出願True
特許第7627453号/特願2020-184993「解探索システム、解探索方法及び解探索プログラム」 Amoeba Energy株式会社 / 日本登録。海外出願ファミリーあり。 出典
WO2019187171A1「Moving robot/移動ロボット」 Amoeba Energy Co Ltd / 公開。Google Patents上の法的状態はCeased。 出典
特願2018-093128「ロボット、ロボット制御方法、およびプログラム」 北海道大学、Amoeba Energy株式会社 / 日本登録(特許第7141615号)。
特願2018-093127「デバイス」 北海道大学、Amoeba Energy株式会社 / 公開公報を確認。
特許第7895600号「経路計画探索方法及び演算装置」 Amoeba Energy株式会社 / 日本登録。 出典
WO2026022918A1「経路計画探索方法及び演算装置」 Amoeba Energy株式会社 / 国際公開。 出典

会社の規模

従業員3名(2026-10-04時点) 出典
資本金6,648万円(2026-10-04時点) 出典
大学との関係教職員等ベンチャー
公式サイトamoebaenergy.com

大学との関係

大学との関係
慶應義塾大学 2020年の発表で慶應義塾大学発ベンチャーと紹介されている。大学の認定ベンチャー、ライセンス、共同研究、大学・系列機関の出資に当たる情報は確認できなかった。 出典

出資者(公開情報で確認できた1社)

DNX Ventures
独立系VC 1

会社や出資者の発表から確認した。出資者の種類は、AIが社名から付けたもの。個人の株主は載せていない。*は、出典のページで社名を機械的に照合できなかったもの。

調査日:2026-10-04
このページの出典:16件
法人番号:3021001063956
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