分子接合剤で異なる素材の表面を化学的につなぎ、配線を細かく作る

分子接合剤を介して、樹脂・ゴム・金属・セラミックスなど異なる材料の表面を化学結合でつなぐ接合技術。

株式会社いおう化学研究所 岩手大学発 / 岩手県 盛岡市 / 2007年設立
研究発の技術 分子接合 異種材料接合 表面処理 トリアジンチオール 高分子材料 めっき
実用化の段階
研究実証販売
中小企業庁のGo-Techナビは分子接合による次世代実装技術とポリイミド基板技術を「事業化に成功」と記載し、会社公式サイトもMB溶液販売、受託開発、技術支援、ライセンスを現行事業として掲載している。
3製品
5提携・顧客
35特許
0出資者

しくみ

解こうとしている課題

従来の接着・接合では難しい異種材料や平滑面の接合、微細配線化、耐熱・耐振動性、基板の小型化・高速化などの製造課題を解く。

どう動くか

分子接合剤を材料表面に処理し、表面の官能基と接合剤を化学反応させて界面に結合を作る。大学の説明では、接着剤の凹凸への食い込みを利用する一般的な接着とは異なり、平滑面同士にも適用でき、微細配線や三次元配線などに展開できる。会社はMB溶液の販売に加え、条件検討、受託開発、技術導入支援も提供している。

できるようになること

岩手大学と経済産業省の説明では、分子接合はプリント配線板の高密度化や三次元配線を可能にし、自動車・半導体・電気電子などの製造工程の省力化や信頼性向上に展開されている。接着層やリベットを減らす軽量化、工程短縮、環境負荷低減も用途として示されている。

技術の出自:岩手大学 工学部応用化学科における硫黄化学・トリアジンチオール化合物の研究。現在は岩手大学分子接合技術研究センター、i-SB事業化プラットフォームが関連研究・社会実装を推進。 出典1 出典2 出典3

使われる場面

  • プリント配線板、フレキシブル配線板、微細・三次元配線
  • 半導体・電子部品の異種材料接合
  • 自動車部品、電動化・パワーエレクトロニクスの放熱・軽量化
  • 樹脂・ゴム・金属・セラミックス・ガラスの複合材料
  • めっき前処理、金型離型、薄膜電気部品、撥水コート

優位性の主張

会社の主張
会社は、分子接合剤による化学結合で異種材料を接合でき、接着剤のはみ出しを避けた薄い界面を形成できると説明している。 出典
会社の主張
経済産業省のGo-Tech事業紹介では、対象プロジェクトで接着強度が従来0.6~1.2 kN/mから2.0 kN/mへ向上したと記載。特定の次世代実装技術プロジェクトの条件下での値。 出典
大学の発表
岩手大学は、トリアジンジチオール系化合物を使った平滑面の同種・異種材料接合であり、高い機械的強度と汎用性を持ち、微細加工・微細配線・三次元配線に展開できると説明している。 出典

製品・サービス

販売中
分子接合技術の受託研究・共同開発・技術支援

顧客の材料・製造課題に応じた接合条件検討、試作、開発、生産立上げ支援を提供。 出典

半導体、電子部品、電気機器、医療機器、自動車部品などのメーカー
販売中
分子接合剤(MB溶液)

接合する材料に合わせて使う分子接合剤。初期検討でプロセス条件を確立した後に提供。 出典

異種材料の接合を検討する製造業者・研究開発部門
販売中
分子接合を用いたポリイミド基板・FPC向け製造技術

平滑なポリイミド表面への銅めっきなどにより、薄型・高密度なフレキシブル配線板の製造を支援する技術。 出典

プリント配線板・電子部品メーカー

これまでの歩み 新しい順

2026-02
助成
第23回リエゾン-I研究開発事業化育成資金。200万円。株式会社岩手銀行、株式会社北日本銀行 出典
2025-12
受賞
コンポジットハイウェイ・コンソーシアム「2025年コンポジットハイウェイ・アワード 準グランプリ」 出典
2015-11
受賞
経済産業省「第6回ものづくり日本大賞 経済産業大臣賞「分子レベルで接合する画期的なフレキシブルプリント配線板の開発と量産化」」 出典

提携先・顧客

共同開発
株式会社メイコー 分子接合技術のプリント配線板応用・量産化、FPC製造技術開発で連携。
共同開発
株式会社東芝 メイコー等と進めた分子接合技術の配線板応用・量産化について、共同の受賞案件に記載。 出典
共同開発
三協化成株式会社 次世代実装技術およびポリイミド基板の製造技術開発に参加。 出典
共同開発
株式会社東亜エレクトロニクス 次世代実装技術およびポリイミド基板の製造技術開発に参加。 出典
共同開発
国立大学法人岩手大学 分子接合技術の研究と電子実装・ポリイミド基板開発に参加。 出典

特許

35 件 出典(Gビズインフォ)
法人番号1400001004396に紐づくGビズインフォ掲載分。特許出願日が2013~2022年のデータに限定された件数であり、全期間・全法域の網羅件数ではない。別途Google Patentsで代表的なWO、US、EP公報と共同出願人を確認。
主な分野有機高分子化合物・高分子化学、基本的電気素子・プリント基板、表面処理・接着剤・材料組成物、測定・試験
海外出願True
WO2013186941A1 — 表面処理方法、表面処理剤、及び新規化合物 株式会社いおう化学研究所ほか / 公開。各国移行後の権利状況は国ごとに異なる。 出典
WO2012043631A1 — 接合方法、接着性向上剤、表面改質方法、表面改質剤、及び新規化合物 株式会社いおう化学研究所 / 国際公開。各国移行後の権利状況は国ごとに異なる。 出典
WO2012046651A1 — 金属膜形成方法、及び金属膜を有する製品 株式会社いおう化学研究所ほか / 米国等で登録公報を確認。Google Patents表示上、米国特許は有効。 出典
US20250171470A1 — Compound, bonding agent, joined body, printed substrate, and method for manufacturing bonded body Sulfur Chemical Laboratory Inc.; Daicel Corp. / 米国出願中(Google Patents表示)。 出典
EP4269419A1 — Compound, bonding agent, joined body, printed substrate, and method for manufacturing bonded body Sulfur Chemical Laboratory Inc.; Daicel Corp. / 欧州出願中(Google Patents表示)。 出典

会社の規模

従業員11名 出典
資本金1,000万円 出典
大学との関係研究成果ベンチャー
公式サイトscl-inc.jp

大学との関係

大学の認定
岩手大学 岩手大学発ベンチャーとして認定された企業の一覧に掲載されている。 出典
大学の施設
岩手大学 会社所在地は盛岡市産学官連携研究センター。センターの入居企業一覧にも掲載されている。 出典
共同研究
岩手大学 分子接合技術を用いた次世代実装技術の研究開発で、同社と岩手大学が実施機関として掲載されている。 出典
調査日:2026-10-03
このページの出典:18件
法人番号:1400001004396
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